国が財テクをしても、責任の所在がひどく曖昧だ。組織の状態を変えず投資に積極的になれば、それこそ莫大な損失を抱える可能性が生じる。(2)

『「死に体」中国の宿命』  歴史が示す習政権の末路

石平   宝島社    2015/8/20

<汚職の一掃に乗り出した習近平体制>

・もちろん、摘発・立件された汚職者は氷山の一角にすぎない。

・つまり、20数年を経て、汚職はすでに「数千万元時代」から「数億元、あるいは数十憶元の時代」へと大躍進しているというわけだ。

<取り締まる側の政権幹部も腐敗まみれ>

・これほど腐敗が深刻化すれば、当然人民から大きな反発を買うことになる。それは中国で近年、流行っている新造語の一つを見ればわかる。「仇富仇官」という言葉であるが、日本語に直訳すれば「お金持ちを仇敵にして官を目の仇にする」ということになる。つまり、中国の一般国民の目から見れば、お金持ちになるのはみな共産党の幹部(官)とその一族であり、彼らこそが人民の仇敵というわけだ。

<民衆が暴徒化するきっかけとは?>

・以上が中国全土を震撼させた「広州暴動」の一部始終である。暴動のきっかけとなった被害者の露天商夫婦と、暴動参加の主力はみな、農村部からの出稼ぎ労働者であることが特徴的である。中国では農村からの出稼ぎ労働者のことを「農民工」と呼ぶが、この暴動はまさしく「農民工暴動」なのである。

<暴動多発の温床となる「農民工」の存在>

・都市部に大量に集まってきている農民工たちは今や暴動発生の温床となっており、彼らこそが暴動などを起こして社会の秩序を一気に引っくり返す「危険な存在」となっているのだ。

20139月に発表された統計によれば、流動人口の数字がさらに増えて、26000万人に膨らんだ。中国の「流動人口」とは、要するに安定した生活基盤を持たず、職場や住居が転々と変わる人々のことを指す。日本の総人口より1億人以上も多い人々がこのような不安的な生活をしている。その人々の大半が内陸部の農村から流れてきた「農民工」であり、前述の「8割が農村戸籍」という数字でも示されている。

・つまり、今の中国では、いつでも暴動を起こしそうな「暴動予備軍」としての農民工が2億人以上もいる、という驚くべき現状があるのだ。ここに本書が王朝崩壊史の中で論じてきた、流民の大量発生という条件が揃ったことになる。

<農民の生活基盤を破壊した経済成長>

・ここからわかるように、中国経済は民間消費、つまり内需ではなく、政府による公共事業や民間の不動産投資が牽引してきたのである。とにかく中国ではこの数十年間、全土で公共投資や不動産投資が盛んに行われ、道路や鉄道や不動産などの開発が進み、それが経済の急成長を後押ししたのである。

<公共投資で経済成長の数字を稼ぐ地方官僚>

・つまり、各地方政府主導の土地転売と不動産開発により農民たちの生活基盤を潰すことで、中国経済は土地と労働力という二つの資源を手に入れたのである。実はそれこそが「流動人口26000万人」が生まれた最大の理由である。

 しかし、農民の生活基盤を奪うことで創出してきた経済成長は今、破綻と崩壊の重大危機を迎えようとしている。その1つは、2014年4月に始まった中国の不動産バブル崩壊である。

<「カンフル剤頼り」の経済政策が破綻する>

・この一件から露呈したのは深刻な資金不足を抱える中国の金融システムの脆さである。問題は貯金率のひじょうに高い中国で13億の人民から膨大な貯金を預けられている中国の各銀行が一斉に「金欠」となったのはなぜか、である。

 その理由は、実に簡単だ。中国の各銀行が、預金者から預かっているお金を無責任な放漫融資や悪質な流用などで放出しすぎたからである。

<過剰な投資が生んだ数々の副作用>

・無計画な投資拡大が莫大な不動産在庫と企業の生産過剰を生み出した結果、これらは回収不可能な不良債権と化していった。貸し出した資金が回収できなくなると、各銀行は当然、大変な資金不足に陥ってしまうのである。

・このようなことは今までにもよくあったが、温家宝首相の時代は一般の銀行が「金欠」となると、中央銀行はすぐさま彼らに救済の手を差し伸べて無制限に資金を供給した。しかしその結果、中央銀行から放出される貨幣の量が洪水のように溢れてきて、深刻な過剰流動性を生み出したのである。

<流通貨幣量が100兆元を突破した!>

2014410日、中国の各メディアが中国人民銀行(中央銀行)の公表した一つの経済数値を大きく報道した。2014年3月末の時点で、中国国内で中央銀行から発行され、市場に流通している人民元の総量(M2)が初めて100兆元の大台に乗って103兆元に上ったという。

 ドルに換算してみると、それは米国国内で流通している貨幣総量の1.5倍にもなる。経済規模が米国よりも小さい中国国内では今、「札の氾濫」ともいうべき深刻な過剰流動性が生じてきていることがよくわかる。

2002年初頭、中国国内で流通している人民元の量は16兆元程度だった。流動性が11年間で6倍超に増えたことは、世界経済史上最大の金融バブルと言える、

2014年以降、目立つ不動産バブル崩壊の兆し>

・こう書いているだけでも、中国における不動産バブルの崩壊は決定的な趨勢となっている観がある。問題は、バブルがついに崩壊したとき、それが中国の経済・社会情勢にどのような影響を与えてくるのかである。実はそこからはまさに、本書の論ずる「共産党政権の崩壊」における最大の正念場となってくるのである。

<不動産バブル崩壊で生まれる大量の流民>

・かつて日本の経験したことからしても、バブル崩壊がもたらす経済的悪影響の1つは、金融機関が大量の不良債権を抱え込んで全体の金融活動が急速に委縮して停滞することであろう。

 そして金融活動の停滞は結果的に生産活動の停滞を招き、経済の冷え込みを誘うことになる。しかも、不動産バブルが崩壊すれば、不動産投資が大幅に減少することとなり、それまでに不動産業の繁栄にぶら下がって膨張してきた鉄鋼産業やセメント産業など多くの基幹産業にも深刻な影響を及ぼす。

・そして中国の場合、不況となると、まず起きるのは製造業での人員整理、つまりリストラの嵐が吹き荒れることだ。真っ先にリストラの対象となるのは「農民工」たちだ。都市部で市民権を持たない彼らのほとんどは正規雇用ではない。さらに特別な技術も持っていないから、首も一番切りやすい。

・今後数年間、輸出産業からも鉄鋼などの基幹産業からも、そして彼らの最大の就職口の不動産投資の建築現場からも、まるで使い捨ての「不用品」のように農民工たちが大量に吐き出される事態が生じてくるだろう。

 しかし、問題はこうした農民工が都市部から「余剰労働力」として吐き出されても、農村にはもう戻れないということだ。今の農村地域には、彼らが耕す土地も生計を立てる職もない。中国の耕地面積では、今いる7億人の農民すら食わせることができない。数十年間の不動産開発で大量の耕地を奪ったツケがきているのだ。

・そうなると、2億人以上いる農民工の多くは行き場を失い、正真正銘の「現代流民」になるしかないのだ。平素より社会の底辺で生きていてこの国の現状に大変な不平不満を募らせている彼らが「現代流民」となれば、いつ大爆発を起こしてもおかしくない危険性を孕むことになる。

 これをもって、数千年の歴史の中で数多くの動乱と崩壊を経験してきた中国において、崩壊をもたらす大動乱発生の条件はいよいよ整ってきているようである。

<「赤い王朝」が崩壊する二つのシナリオ>

<共産党政権も認識する「大革命前夜」の危機的状況>

・ここまで現在の中国を支配している共産党政権という「赤い王朝」の歴史と現状をさまざまな角度から見てきて、崩壊と民衆反乱の発生条件が整ったことがよくわかっていただけただろう。

 中国の歴代王朝の崩壊史から見つけ出した「王朝崩壊の要素」は、何度も繰り返すが、次の三つである。

1.権力者による国家の私物化と人民からの収奪

2.反乱勢力の主力をなす流民の大量発生

3.知識人の王朝からの離反

この三つは、現在の中国で見事に揃ってきている。中国の長い歴史から見れば、現在の中華人民共和国はまさに、王朝崩壊の前夜にさしかかっているのである。

実は、現在の共産党政権自身も、このような危機的状況を認識している。

<権力を使って規制を強める習近平政権>

<知識人と農民工が手を組んで始まる真の革命>

<社会に不満を持った「大卒未就業者」の存在>

・たとえば2013年には、中国全国の大学から699万人の大学生が卒業したが、政府当局の発表した水増しの数字でも、彼らの約3割が就職できなかったという。3割が就職できていないということは、200万人程度の「大卒未就業者」の誕生を意味する。今から7年前の2007年から「就職前線超氷河期」はずっと続いているから、全体数は1000万人を優に超えている計算となる。

・そのとき、国内で何らかの突発的事件、たとえば農民工や蟻族の誰かが官憲によって迫害されたり殺されたりするような衝撃的な事件が起きれば、それをきっかけに知識人と蟻族と農民工がどこかの地方で立ち上がる。さらにインターネットを通じて全国に伝われば、大反乱があっという間に全国へ広がることは十分にあり得る。

・その際、彼らは武器を取って蜂起する必要はまったくない。長年の独裁政権を一気に潰してしまったかつてのエジプト革命のように、知識人と蟻族と農民工からなる数百万人、あるいは数千万人の人々が北京、上海などの各大都市に集結してその中心部を占領して抗議集会やデモを行えば、それが大革命の発生となるのである。

 もちろんそれで中国共産党政権が一夜にして潰れることはないだろう。しかし、数千万人参加の大革命が現実に起きてしまえば、それは間違いなく、内乱勃発と政権崩壊の第一歩となる。共産党政権下での「天下泰平」はもう二度と戻ってこなくなる。新しい政治体制と政権が革命の嵐の中で誕生するまでは、中国という大国は天下大乱の時代から逃れられないのである。

Will 201511月号』

総力大特集 中国の自壊が始まった!

『中国は今も昔も「パンツ製造所」  石平』

<経済失速の連鎖>

・私が本誌で「中国経済はいずれ崩壊する」と主張し始めたのは、いまからおよそ56年前のことである。そしていま、それは目の前の現実となりつつある。

 今年8月と9月に公表された中国経済関連のさまざまな統計数字を一度に並べてみれば、この国の実態経済が一体どこまで沈没しているかがわかる。

 たとえば中国自動車工業協会が8月11日に発表した数字によると、7月における全国の自動車生産台数は151.8万台で、前年同期比では、11.76%の減少となり、前月比では何と17.99%も減った。僅か1月で自動車の生産台数が約18%も激減したとは、自動車産業にとってまさに地滑り的な凋落であろう。

・そして今年4月から7月まで、中国の自動車生産台数と販売台数の両方はすでに連続4ヵ月間、減り続けていたから、消費の激減が生産の激減をもたらすという、典型的な経済失速の連鎖がすでに始まっている。

<経済の「支柱」が崩れる>

・このように、ビールの消費量からスマートフォンや自動車の販売台数まで、中国の消費市場は急速に縮まっている。そして、自動車販売台数の激減が直ちに生産台数の激減に繋がったのと同じように、消費の冷え込みは当然、製造業全体の不況をもたらしている。

・英調査会社マークイットが、821日に発表した今年8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.1。PMIというのは好不況の分かれ目の数値で、50以下であれば不況となる。中国のPMIはこれで6カ月連続で50を割り、8月の47.1はリーマン・ショック後の20093月以来、約6年半ぶりの低水準、まさに大不況の到来を示す数値である。

・中国国家統計局が9月10日に発表した産業界の取引動向を示す8月の卸売物価指数も、前年同月比5.9%の下落となった。同指数の下落はすでに42カ月(3年6カ月)連続しており、8月の下落幅は7月の5.4%からさらに広がった。中国の産業全体は沈没している最中であることがよく分かる。

・産業が沈没すれば、それと一連托生の金融業も大変な苦境に立たされる。

・こうしたなかで、いままでは「中国経済の支柱」の一つとして高度成長を支えてきた不動産開発業も深刻な不況に陥っている。今年上半期、中国全国の「不動産開発用地」の供給面積が同期比で38.2%も激減したことは、現在の「不動産不況」の深刻さを如実に示している。

・また、詳しいことは後述するが、今年6月中旬からこの原稿を書いている9月まで、上海株が連続的な大暴落を続けていることは周知のとおりである。

・以上のように、いまの中国では消費・生産・金融、あるいは不動産や株市場、経済のありとあらゆる領域で大不況の冷たい風が吹き荒れ、中国経済を支えてきた「支柱」の一つひとつが傾いたり崩れかけたりするような無惨な光景が見られている。中国経済は現在ただいま、壮大なる崩壊へ向かっている。

<「李克強指数」の誕生>

・実はいまの中国で、政府が発表したこの7%の成長率を額面どおりに信じている者はほとんどいない。

<生産自体も落ち込んでいる>

・以上のように、いわゆる「李克強指数」から見ると、2015年上半期の成長率は、0%かあるいはマイナス成長に陥っている可能性すらある。

 もう一つ、衝撃的な数字がある。中国税関総署が発表した20151~7月の貿易統計によれば、輸入が前年同期比の14.6%減だった。中国の場合、輸入は消費財よりも生産財のほうが多い。要するに、海外から部品などを調達してそれで生産活動を行っているわけである。

・つまり、輸入がそれほど減ったということは消費が落ち込んでいるだけではなく、生産自体も大幅に落ち込んでいることを意味している。

 このように、電力消費量と鉄道貨物運送量と輸入の大幅減とをあわせてみれば、今年上半期の中国経済は0%成長、あるいはマイナス成長であったことは明々白々である。鳴り物入りの「中国高度成長」の神話は、これで完全に崩れているのである。

<「パンツ」で経済成長>

・たとえば日本の場合、高度成長の最初の段階では、輸出品はせいぜいおもちゃぐらいであった。しかしその後、あっという間に日本の自動車が世界中を席巻し、1970年代には日本車の輸出台数は世界一となった。こうしたなかで、日本は継続的な高度成長を成し遂げることができたのである。

・一方、中国はどうか。一応は輸出大国である。だからこそ、世界一の外貨準備高を持っている。しかし、この2030年間で中国の輸出品が大きく変わったかというと、ほとんど変わっていないのである。

1980年代、中国の主要輸出品は安物の靴下やパンツであったが、現在でも我々は中国製の靴下やパンツを履いている。数十年間で中国の輸出がパンツから自動車に変わったかといえば、全く変わっていない。外国では、誰も中国製の自動車などを買おうとはしない。要するに、中国は今も昔も世界一の「パンツ製造所」というわけである。

<経済成長における悪循環>

・しかし、労働者に安い賃金しか与えず、儲けは経営者に集中するという貧富の格差が拡大することで、長期的には国内消費が落ち込む。

 結果的に、中国自身が安価な製品を作りながらも、国内の慢性的な内需不足に悩まされるようになった。

・それではどうやって経済成長させてきたかといえば、結局、輸出頼りとなるが、輸出を伸ばすためにはさらに賃金を安く抑える必要がある。それがまた国内の消費不足を招くという悪循環となる。

・もう一つ、中国が高度成長を支えてきたやり方とは、要するに過剰投資である。国民が消費しないなら政府が投資すればいいとばかり、公共投資によって道路や橋をつくって需要を創出してきた。それに伴い、セメントや鉄鋼など、いろいろな需要も増えてくる。

 そこで、中国は全土で投資中毒になってしまった。中央政府も地方政府も、公共投資や土地開発をバンバン行った。その資金のためにお礼を刷り、さらに投資を増やして経済成長を加速させていった。

・そんな政策を長くやってきたことで、過剰生産が深刻化してしまった。人の住まないゴーストタウン「鬼城」が大量にできあがり、生産設備も全部が余るようになった。

 健全な経済なら、民間の給料が上がって国内消費が拡大することで、そうした過剰生産も吸収されていくわけだが、前述のように国内消費の割合はむしろ落ち込む一方である。また、中国では高付加価値を生む産業も育成されていないから、相変わらずパンツしか作れない。だから給料も低水準のままになる。その点も、国内消費が伸びない一因である。

 しかも、大量にお札を刷ったために流動性過剰が発生して、インフレになってしまった。

<過剰投資が持続できない>

2010年までは中国の対外輸出の毎年の伸び率は驚異的な25%前後であったが、2015年に入って17月で0.8%減と、ついにマイナス成長へと転落した。

・しかしはっきりいって、中国という人口13億人の国が輸出で経済を支えるというのは、最初から無理である。

・同時に、いまの中国経済は「不動産バブル崩壊」と「シャドーバンキングの破綻」、そして「地方財政の破綻」などのいくつかの「時限爆弾」を抱えているが、0%成長かマイナス成長の状況下でそれらの「爆弾」が一つでも爆発すれば、あるいは同時に爆発すれば、中国経済は確実に死期を迎える。

<株価バブルは花火>

・最後に、上海株暴落の経緯とその理由について触れておこう。

 上海総合株価指数が5166ポイントという7年ぶりの高値をつけたのは今年6月12日のことだが、その直後から暴落が始まり、7月3日までの3営業日で約30%近い暴落が起こった。

・6月末から7月初旬の暴落時に異常だったのは、過半数の14百銘柄が売買停止となったことである。要するに、14百社もの上場企業が、自社株の暴落を防ぐために自ら売買停止にしたわけで、世界の経済史上では、前代未聞の話である。

 その時点で、上海の株式市場は半ば死んだのも同然である。

<延命策が命取りに>

・しかも政府が株式投資を煽ったせいで、この半年で株式市場に新規参入者がどっと増えた。2014年末に18千万だった個人の口座数は、2015年6月には225百万と実に半年で45百万件、割合にして20%も増加している。

・こういった新規参入者が信用取引に手を染めると、どうせ借金して買ったものだから、儲かったところで一斉に売る動きに出るようになる。

そして、ひとたび株価が下がるとそれを見てさらに売りが加速するという、パニック売りが起こりやすくなる。

・しかし、外国投資家は中国経済の実態をよくわかっているから、利益を確保したところで売る。

 そうなると、中国国内の信用取引をしている投資家も慌てて一斉に持ち株を処分し、恐慌売りが始まる。そうした仕組みによって、大暴落が起こりやすくなっていたわけである。

・このように見てくると、習近平政権は株バブルを煽って中国経済の延命を図ったが、結果的にそれが中国経済の命を縮めることになった。

 そして、実体経済がすでに沈没しているなかで、「株バブル」という最後の延命策が失敗に終われば、今後の中国経済を待っているのは崩壊という結末しかない。われわれはいま、今世紀最大の経済崩壊劇を目撃している最中である。


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

・「今年は2015年よりも悪くなる」ともいわれます。アベノミクスも限界を示し始めているようです。マイナス金利も当初予定されたほどの効果がでないようです。インターネット情報によるとリフレ派の理論的支柱でノーベル経済学者のポール・クルーグマン氏は自身のブログで「日本の量的緩和、リフレ策は失敗した」と述べているそうです。またロイターによると「世界経済は弱さが蔓延している」と指摘して、「各国が財政出動で協調すべきと強調している」といわれます。日本に対しては「長期的には財政状況が心配」としつつ「2─3年は収支を気にせず財政出動すべき」と指摘。事実上日本に対して消費税引き上げの延期を進言した格好だといわれます。

・クルーグマン教授は、先進国の経済がいずれも弱い内需などの問題に直面しており「日本化している」うえ、世界経済の相互依存が高まっていると指摘。伝統的な政策手段が効かなくなっており、物価目標など各種政策目標の達成が難しくなっていると説明した。

原油価格の下落について、米国では消費にはプラスだがシェール関連企業の設備投資にマイナスだったと指摘。商品価格一般の急落は、地政学リスク要因にはなるが先進国経済に大きな問題ではないとの見解を示した。

中国の資本流出について触れ「人民元安は大問題」との懸念を示したという。マイナス金利政策については「さらに進めるとしても問題があり、効果も限定されている」と論評した。(ロイター)

・消費税の増税の延期がスケジュールに載るのかもしれません。自民党は消費税の増税延期を掲げて衆参議院を同時解散するかもしれないそうです。

「安倍一強」といわれた自民党の政治状況も変化していくのかもしれません。アベノミクスも当初の目標が達成されず、隣の国から「経済の減速」「元安」という津波がくることが懸念されているそうです。米国のヘッジファンドのファンドマネジャーの「ドバイショックの1千倍、リーマンショックの2倍以上の衝撃がまもなく中国からやってくる」といわれてから数年たちましたが。

また著名投資家のジョージ・ソロスは「中国経済のハードランディングは不可避である」と述べています。

・年金基金GPIFの株式運用も多くの有識者から懸念が持たれているようです。やはりアメリカの株式市場や金融市場と日本のそれの大きな違いが認識されていないからだそうです。市場経済のままですと日本でも米国でも大手の証券会社や銀行が破綻する事態も起こりました。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。失政を厳しく追及する国民の関心が欠けているのかもしれません。「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。政治家や官僚の「改革」も大きな抵抗勢力に会い、改革の速度が遅いようです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。フランスの「男女2記名投票方式」等の大胆な改革は日本では無理のようです。新しい経済政策が採用される必要があります。消費税増税の延期等で衆参同時選挙の可能性もあるようです。

・amazonに「高橋洋一」といれますと243件の本が分かります。

『戦後経済史は嘘ばかり』、『中国GDPの大嘘』、『「借金1000兆円」に騙されるな』、『さらば財務省! 官僚すべてを敵にした男の告白』、『バカな外交論』等です。元財務官僚でも基本的な事柄について見解が大きく違うのは興味深い話のようです。経済学者やエコノミストでも基本的な経済認識が大きく違うのには、私たち一般人は、驚きます。高橋洋一氏は元官僚ですが、多くの問題点を指摘しているようです。

・ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)によると「高橋 洋一(たかはし よういち、1955年(昭和30年)912日 ‐ )は、日本の元大蔵・財務官僚、経済学者である。嘉悦大学教授、株式会社政策工房代表取締役会長、金融庁顧問、大阪市特別顧問。NPO法人万年野党アドバイザリーボード。研究分野はマクロ経済、財政・金融論、数理統計、金融工学、会計・行政法」とのこと。

・アベノミクスで金融緩和をして円安誘導政策をとりましたが、インフレターゲット2%の達成は原油価格が半分となり、難しい状況になりました。意外なことに帝国データバンクの10583社の円安の評価もネガティブなものになりました。著者(古川元久)は、「円安は進んでも輸出が伸びていない」と問題点を指摘していますが、インフレターゲットも現実的ではないようです。国民の生活実感を考えた場合、やはり「強い円」のほうが国や国民にとっても望ましいようです。財政ファイナンスは、政府の紙幣発行権の問題になるようです。国債がほとんど国内消費されていますので、ギリシャと同列に懸念する必要はないようです。財政破綻の極論をするエコノミストは少数説のようです。しかし、リスクを全く否定することもないようです。

・amazonの「本」に「アベノミクス」といれますと、871件の書が分かります。2年も経ちますので最近ではアベノミクスを否定する本が増えているようです。つまり「アベノミクスの終焉」ということだそうです。円安誘導政策の限界が見えだして、円高誘導政策に転換すべきだというエコノミストも増えているようです。

・消費税や財政問題、社会保障制度の改革は、これからもおおいに議論されていくと思えます。安全保障法制も国論を2分したままのようです。今後、具体化する過程で違憲訴訟が出てくるかもしれません。「消滅自治体」の問題も深刻で、都市との繋がりで地方創生の政策が重要になるようです。この本によると「元国家戦略担当大臣、民主党きっての政策通による国民への警鐘と呼びかけ」ということのようです。異次元の金融緩和でも、アベノミクスでも経済成長も回復しない、困難な日本経済のようです。このようなときこそ国家経営の実務に精通したテクノクラートのドリームチームの「国家改造計画」が求められています。安倍首相は、「1億総活躍社会」を目指すと表明し、1、国内総生産(GDP)600兆円の達成。2、子育て支援拡充。3、社会保障改革に重点的に取り組むと訴えましたが、道のりは険しいようです。

・政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、司法・立法・行政の大胆なリストラを断行すべきだ」そうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。「決められない政治」と言われた時代から「仕事をする。結果を出す」という基本的なことがもとめられているそうです。

「年金積立金“ギャンブル化” GPIF、世界同時株安で損失一時「8兆円」」ということが経済各誌にとりあげられました。年金積立金の運用における株式の比率を上げたための結果でした。多くの有識者が懸念を示しているようです。リーマン・ショックや世界同時株安など経済的な変動が起こりますと、急激な株安になります。そのような経済変動を誰も予測できないからのようです。2003年でも「特殊法人「年金資金運用基金」(旧年金福祉事業団)は、運用で利益を出し積立金をプラスするどころか、昨年度まで累積で6717億円もの“大穴”をあけてしまったのだ。3年連続して赤字、しかも昨年度の損失は過去最悪の3608億円に上った」という運用の失敗がありました。バブル崩壊などのように、国全体が経済的な打撃を受けることは、将来もありましょうか。「株式運用で国家資金を毀損している」ともいわれています。私たち一般人は、年金の運用に関して懸念を持っているようです。「想定外の事態」では説明できないようです。責任の取り方も日本的なようで国民に対して説明責任があるようです。

・政府の「失政」も増えているそうで驚きます。失政を厳しく追及する国民の関心が欠けているのかもしれません。さまざまな面で大きく国益を損ねているといわれます。政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?!国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、国民の監視の目が必要です。社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。本当に優れた官僚や政治家が登用されてこなかったからだそうです。「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。日本人に特有な「甘い国際感覚、貧弱な語学力」では大きく国益を損ねるそうです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、諜報機関の設立運営の財源にあてるべきだ」ともいわれます。本当に税金の無駄遣いをやめて、行政・立法・司法に大胆なリストラの断行が必要のようです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。

・amazonに「三橋貴明」といれますと223件がわかります。韓国に対する評論で注目された人のようです。『本当はヤバい!韓国経済』(彩図社)がベストセラーになったようです。最近では『日本「新」社会主義宣言』(2016/2/27)、『亡国の農協改革』(2015/9/8)、『超・技術革命で世界最強となる日本』(2015/5/29)があります。「財務省は「国の借金、1000兆円突破。国民1人あたり800万円の借金!」といった「ウソ」を振りまき、国民を騙し続けています」ということで、この点についてもエコノミストや学者の見解が大きく分かれますので驚きです。このような専門家の重大な認識が大きく違うのも、私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。通貨の「円」が、評価されているので、それなりに経済は評価してもよいのでしょうか。

著者(三橋貴明)は、国家にまつわるさまざまな概念や理論に「勘違い」や「非常識」があると指摘しています。政府の政策に批判的で参考になるようです。「ものの見方」や「切り口」が参考になるそうです。とにかく、いまこそ国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。当然ながら、企業と同じように政府には「中期計画」「長期計画」という計画があると思いますが。

・米国のマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。未来戦では核兵器のほかに細菌化学兵器が大量に使われるというものです。日本も、その時までに大量の生物化学兵器や核兵器を保有準備する必要があるそうです。憲法を改正して「普通の国」にする動きがあります。「普通の国」になれば、米軍と共同作戦をして「歩兵の大量出血が強要される」事態にもなりましょうか。

・抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。国会により爆撃装置と給油装置を外してライセンス生産された航空自衛隊のファントム戦闘機は、北朝鮮の拉致事件に効果的な抑止力を発揮しませんでした。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」ほうが、費用対効果があるそうです。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件はどうなるのでしょうか。核兵器を持っていなかったので拉致事件も数十年も長引くそうです。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺えるそうです。振りこめ詐欺事件にしても警察に非難が殺到しない日本的な状況のようです。また振り込め詐欺にしても被害者が高齢者で被害額も多額ですが、犯人グループを一網打尽にできない警察捜査の劣化が窺えるそうです。第3次世界大戦は、いつおこるか分かりませんが、そこにある危機なのかもしれません。独裁国家が核兵器を持つと、核戦争の危険が高まります。そこでは「人類の叡智」というのも働かないようです。「イルミナティ・エージェントが第3次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるようです。


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by karasusan | 2016-03-25 10:26 | その他 | Comments(0)