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現行の選挙制度は廃止し次なる制度に移行せよ。

『舛添要一 39の毒舌』

舛添要一、おちまさと  扶桑社   2010/6/24

<毒の「怒」>

・(おち)「日本はもう間に合わないのではないか?」

 最近、いつもこの言葉が脳内をリフレインしている。長期化する経済不安、雇用率の低下、年間自殺者3万人、期待さえしなくなった年金問題や医療問題、そして沖縄の米軍基地をはじめとする不透明な防衛問題など挙げればきりがない不安要素でいっぱいのリュックを背負って、しかも65歳以上人口が増加する少子高齢社会へ向けて日本は、かつて右肩上がりに登ってきた近代という山を、五木寛之さんの『人間の覚悟』からの言葉を借りれば「下山中」なのである。

・現在も様々なところで「総理大臣になってほしい政治家ランキング」で第1位の舛添さんは、前回お会いしたときにハッキリ、「総理大臣になることを旗印にやっている」と何度も答えてくれた。なぜかと聞けば「現在の総理大臣にならなければならない要素をすべて備えているのは自分であり、自分が総理にならなければ何も変わらないし、総理になれば変えることができる!」と断言してくれた。ということは本人と国民の相思相愛ではないか。

<毒を以て毒を制す>

落選後の行動に政治家の覚悟が表れる。

<国会議員定数 小選挙区というポピュリズムの象徴>

・(舛添)もともと二大政党制が脚光を浴びたのは、自民党政権があまりに長く続きすぎたことで政権交代がなくなってしまったことにあるんです。同程度の力を持つ対抗勢力があれば、政権交代も可能になる。すると健全な政局運営ができるようになり、野党による与党の監視機能が強まると期待され、その過程で小選挙区制が導入されたんです。ところが導入されたこの制度は、得票率が議席数に反映されない。

・実はイギリス型のウェストミンスター・モデルというのは世界的にも珍しい制度で、イギリスの他ではニュージーランドなどごく一部の国でしか採用されていない。日本でも1993年に細川内閣が誕生したとき、自民党・社会党という二大政党が存在していましたし、当時の選挙制度は中選挙区制。そもそも小沢の言う「小選挙区でないと二大政党制や政権交代が起こらない」というのは事実ではないんですよ。しかも小選挙区というのは人気投票のようになりやすく、結果、まともな政治家が育たないし、政策論争にもなりづらい。

 

・まずは定数4くらいの中選挙区、そのほか、フランスのような2回投票制や、小選挙区・比例代表併用制という手もある。いずれにせよ、ただの小選挙区制というのは、単なる人気投票になってしまう。利権団体に利用されやすい参議院の全国比例代表制も含めて、根本的な選挙制度改革が必要なんだよ。

現行の選挙制度は廃止し次なる制度に移行せよ

・(おち)個人的にはいい加減、ネット選挙をどうにか実現してほしんです。まだ菅内閣が発足したばかりで、今回ネット選挙が実現するかどうか、審議が継続されるかどうかも微妙な情勢ですが、有権者に一番ダイレクトに政策を訴えかけることができるツールがいつまでたっても導入されない。それこそ一番ダイレクトに政策を訴えかけることができるツールがいつまでたっても導入されない。それこそ今年のイギリスでの選挙はネットでの活動が重視されたとも聞いています。

・(舛添)ネットもある一定層が集中するから、やはり街頭などでの選挙活動とのバランスは大切だと思うけど、やはりもっともダイレクトに、そして正確に、政策や思いを伝えることができるツールが禁止されているのは時代遅れだよね。すべてのツールを解禁した上で、あとは候補者が自由に選べるような環境になるといいんだけどね。

・(おち)なりすましの問題がある。そんなのツイッター本社に認証アカウントを出してもらえばいいのに、僕だって認証アカウントもらえているんだから「日本の選挙で使うから候補者は本物認証しろ」って言ったら一発でしょう。その上でUstreamなどのライブ動画配信サイトで政策を訴えて、リアルタイムでツイッターから質問を募り、意見を交わしていく、もちろん全員じゃなくても、そうした候補者が増えれば選挙自体への関心も高まり、投票率も上がると思うんです。

要するに…… 候補者と有権者が意見交換できるネット選挙を一刻も早く解禁すべし

・(おち)そこまで含めての規制緩和だと思うんですけどね。あと、規制緩和でもうひとつ、舛添さんとしては外国人参政権についてどう考えてらっしゃいます?

・(舛添)いまの民主党案には反対だね。というのも、居住歴などの条件を満たせば日本は国籍を自由に取得できる国なんです。やはりその国の権利をすべて享受しようとするなら、まず国籍を取るのがスジだと思うし、ちゃんと住むなら帰化したほうがいろんな面で圧倒的に便利ですよ。まだ日本では「××系日本人」という言い方がないですよね。血統主義が原則になっているから仕方のないところもあるんですが、例えば、ツルネン・マルティなんて議員は日本国籍を取って、「弦念丸呈」という漢字名も持っているフィンランド系日本人。アイヌや琉球民族のことも含め、そろそろ「日本人」という定義を一度話し合う時期に来ているのかもしれない。だから、その前に一足飛びに「外国人参政権」の話は順番が違うと思うんですよね。

要するに……外国人参政権を論じるより帰化したほうが本人も便利

<教育改革  目を覆わんばかりの公立に競争まみれの私立>

・(舛添)まず、教育にカネがかかりすぎるんだよね。なぜそうなっているかというと、公立の学校がもうヒドいんだ。だから私立にやらざるを得なくなる。最初は俺も「公立でいいじゃないか。俺だって小学校から高校まで公立で、塾に行くカネもなかったけれど何とか東大に入れたぞ」と言ったら、女房に「バカじゃないの?」となじられた(笑)。それで近くの小学校を見にいったら、もう女房の仰る通り、結局、お受験街道まっしぐらということになっちゃうんだ。

・いやいや、私もそう思っていたの。でも現実は甘くなかった。幼稚園からお受験しなきゃならないのかって衝撃を受けたよ。結局、上の子は国立の付属に行って下の子は慶応に行ったけど、本当にカネも手間も尋常じゃない。コネなんてあってもムダなんだから。当初は学習院に行かせようと思って、学長が知り合いだから「よろしくお願いします」と頭を下げたのに、国会で面接に同伴できなかったら落とされたもん。正直頭にきて「漢字読めない首相を輩出するような学校はこっちから願い下げだ」とも思ったけど、まあそれくらいいまの受験は大変だよ。

・もの凄く端的に言うと、きちんと躾されていないバカ親が甘やかした子どもを公立に送り込んでいる。もちろんきちんとした親子もいるけど、やっぱり悪貨は良貨を駆逐するから、全体としては荒れていくよね。子どもなんてそんなに清廉潔白に、強く生きられるわけではないから。これは少子化問題とも絡んでくるんだけど、そこで兄弟がいると違うわけ。助け合ったり、まあ、たまにはいじめられたりしながらでも、共生関係の中で生きていくことを家庭や、それが無理でも保育所で学べるとずいぶん違うと思うんだけど、一人っ子が多いからそこを支援できるような仕組みをつくっていかないといけない。

・飛び級のような制度はあってもいいよね。社会や企業でも年功序列じゃなく、デキるヤツはどんどん上り詰め、外に出ていくようになっている。追い抜くほうも抜かれるほうもそうしたリアルな体験は早いうちに積んでおいたほうがいいと思う。若いというのは確かにそれだけ才能というか、ひとつの要素とも言えるけど、いつまでもそれではやっていけない。自分なりの武器が必要だということに気づくのは早いに越したことはないよね。

・現在の633という学制は、できれば一貫教育にしたいよね。そのなかで学習習熟度に応じて、年次をある程度自由に動かせるような仕組みができるといい。教育にも規制緩和が必要なんだ。ただやりすぎると今度はまたお受験の新たな仕組みを生み出すことになるから、システムの構築には熟考を重ねたい。

・大学教育も規制緩和と開放が必要だよね。海外の大学と比較したときに、日本の大学って国際系の学校や学部を除いて外国人留学生が非常に少ないんです。大学も経営が大変だというなら、外需に目を向けないと。特に音大や芸大は少なくともアジアのなかではトップレベルにある。そこに外国人留学生が来れば、新たな才能の発掘にもつながるし、家族や友人が日本を訪れるようになれば、外貨の獲得にもつながる。これは国策としてやってもいいレベルですよ。

要するに… 教育にも規制緩和が必要なんだよ

<少子化  子育て=カネという最悪の手抜き対策>

・(舛添)それはさておき、妊娠や出産という経験を同居家族から引き継げないのが痛いよね。昔は世代間のバトンタッチが自然にできた。じいちゃん、ばあちゃんがいて、子育ての経験を自然に次の世代に伝えてくれた。ただ現在ではその役割を「家」ではなく社会が請け負うようになった。ところが、いざそうなってみると「妊娠」→「出産」という極めてパーソナルな経験の受け渡しがしづらくなってしまっている。

・(おち)先ほどの子ども手当のところでも話に出ましたが、僕らが用意してほしいのはお金じゃなくて、「環境」なんですよ。こればかりは個人がどんなに努力しても手に入らない。昔の「家」の機能の一部を社会が肩代わりしてくれるとするなら、欲しいのは子育てを無理なくできる経験の蓄積と環境なんです。保育所って東京だけでも8000人待ちなんですよね。カネをバラまいて終了って、どんだけ手を抜いているのかと頭にきますよ。

・(舛添)そう。カネをもらっても意味がない。仕事をしている女性が何の心配なく一時キャリアを中断して育てられる環境がない。カネじゃないんだよ。しかもさっきの子育てにカネがかかるという話とも連動していて、例えば韓国は競争社会が行きすぎて教育にカネがかかるようになって、いま出生率が日本よりも低くなっている。合計特殊出生率が1.15と日本よりも0.2ポイント以上低い。といっても日本もまったく胸を張れたものじゃない。ヨーロッパの主要国には1.9程度ある国も多い。アメリカに至っては2.1近くある。この数字は何としてでも上げていかないと、国家存亡の危機だということがわかっていない。

<要するに… 欲しいのはカネじゃなくて仕組みです>

<国内産業 保護主義のバカ正直に挑めば苦しいのは当然>

・(舛添)とにかくまずは民間企業には体力をつけていただきたい。企業自身や、そのサービス、製品などに付加価値をつけると言い換えてもいい。先ほどから何回も話題に出ているように、現在の日本社会は経済的にも非常に成熟している豊かな国。つまりここから何もせずに爆発的な成長を望むのは難しい。そうなると、国内のサービスなどを海外でも展開しなければならない。競争相手が海外である以上、国際競争力を身につけてもらうには、規制はどんどん緩和していかないといけないんです。

<要するに…… 競合は海外にあり自力で勝てる自力を得よ>

<農業 足元にある財宝に気づかなかった我々>

・(おち)コンテンツ産業、医療・介護サービスともに、やはり日本にとっての生命線は産業を創出し、海外に展開していくという形なんですね。

・(舛添)資源を持たない国だからね。だからこそ、既にトップランナーとしての技術を誇る分野では徹底的にフォロワーを引き離す圧倒的な存在感がなければならない。連舫の事業仕分けと逆で、「1位じゃなきゃダメなんです」(笑)。

・(舛添)さっき、ドリンク剤を台湾に持っていくと喜ばれるという話をしたけれども、まったく同じことが農産物でもある。私はタイの王族や政治家と付き合いがあるんだけど、彼らはメチャクチャ豪勢な生活をしているわけ、宮殿のような大豪邸で使用人を何人も抱え、車庫には高級外車が何台も並んでいる。そんな彼らから招待を受けるたびに何を持っていったらいいか、迷うんだよ。それであるとき、もう何を持っていいかわからなくなって懇意にしている政治家に思い切って何がいいか聞いてみた。すると「日本のメロンが欲しい」と言うんだよ。

・例えば中国や台湾の要人は日本のコシヒカリ以外口にしないというし、実は小泉内閣時代に国産リンゴを中国に輸出展開しようとしたことがあった。私の故郷、福岡の名産品であるイチジクを空輸で台湾に送ると、あっという間に売り切れるという。いま福岡のイチジク農家は「イチジク御殿」と言われる豪邸が建つほど儲かっている。

・先ほどのメロンもそうだが、国産のフルーツは海外産のものに比べて甘味が強い――糖度が高い。職人気質の日本人は気の遠くなるような組み合わせの交配で品種改良を繰り返し、どう育てれば味が向上するか徹底的に研究する。例えば北海道の夕張では、メロンの種を金庫に入れて保管するほど大切にしているというんだ。

・口蹄疫で和牛の輸出が止まったのも危機管理意識が本当にないんだよ。この数年牛肉の輸出は年々拡大していて、2009年には2006年の8倍量にあたる500トン以上を輸出できるようになった。ニューヨークの高級レストランで和牛が人気で、「他の肉ではこの味わいは不可能」とまで言わしめるほどだという。畜産まで含めた日本の農産物には世界を圧倒するポテンシャルがある。ただ、残念なことに民主党政権はその真価を理解していない。もし理解していたら、口蹄疫に対してあんなひどい対応を取ることはなかっただろうし、そもそも農家に対して戸別所得補償制度のようなバラマキ農政を行うこと自体、民主党の農業への無理解を象徴している。農家の収入は天候など不確定要素に左右されるから、彼らは当然不安になる。だが政治家がなすべきは、バラマキではなく彼らが生産する農作物のポテンシャルを彼らに正確に伝えること。そしてそこにある付加価値をビジネスとして成立させる手伝いをすること。技術を発達させ、生産者を強くするのは保護主義ではなく競争だ。こんなことは、他の産業で散々見聞きしているはずなのに、目先の票欲しさにバラマキ農政に手をつけてしまった。

『日本新生計画』  世界が憧れる2015年のジパング

舛添要一    講談社    2010/5/27

<約100兆円のGDPギャップ>

・日本国自体も20103月末現在で882兆円の負債を抱えているが、そこから政府資産を引いた純債務で考えると、他国とさほど変わらない。約100兆円のGDPギャップ、すなわち需要不足を上手に政府支出などで埋めていけば、国民に負担をお願いすることもなく、国の負債を解消していける可能性も高い。

国会議員半減で政治家の質の向上を

<教育・医療の充実で70歳現役社会を>

<福祉の原則とは何か>

私は、母の介護がきっかけで政治家になろうと決心した。介護、医療の充実、高福祉社会の実現は、私の本源的でなおかつ永遠のテーマである。

 福祉の原則は「障害を持っていても健常者とすべて同様な生活ができる」ということである。明日から車椅子の身になっても健康な時と同じように街に出られる、健康な時と同じように生活ができるようにするのが福祉だ。

<「元気なお年寄り」で財政再建と景気浮揚を>

・私の母の認知症が一気に進み、体力が衰えるきっかけになったのも、やはり自宅の玄関先での転倒事故だった。そこで、まさに「転ばぬ先の杖」で、家の中であれ、街の中であれ、段差をなくしてバリア・フリーの街づくりを進める必要がある。

<医療・介護問題の解決はコミュニティ再生から>

・もう一つ忘れてはならないのは、医療も介護もコミュニティでしかやれないという福祉の原則だ。

 私は、東京から故郷の北九州八幡東区に通って、認知症になった母を介護した経験がある。親などで、どんな犠牲を払ってでも、とがんばったが、誰もが私と同じようにできるわけではないだろう。東京で働いている子供たちが故郷の両親を介護するのは、時間的にも経済的にも負担が大きすぎる。介護したくても、現実的にできない人が大半だろう。

・今はコミュニティが崩壊しているので、自分たちだけで世話をしなければならない。だから、介護疲れで親と無理心中する人までが出る。

1000万から2000万円でできる選挙

・プロのうぐいす嬢の代わりに、私の選挙を手伝ってくれるのは、ボランティアの人たちである。街宣車の運転も彼らがやってくれた。男性が多いので女性的な印象を受ける「うぐいす」ではおかしい。失礼ながら、私の選挙では、彼らを「カラス」と呼んでいる。

・選挙運動は外に出てやるものだ。支援者と称して集まり、飲み食いをする人たちのために広い事務所を借りるのは本来の選挙運動とは関係ない。

ファックスや電話などの必需品も1ヵ月のレンタル。出費は極力抑えた。こうして削れるところは削って、節約すれば、誰でも1000万から2000万ほどの費用に収まるはずだ。カネがなくても足を使えば選挙は勝てるのである。

『日本政府のメルトダウン』    2013年に国民を襲う悲劇

舛添要一    講談社  2011/11/29

むしろカネがかかる小選挙区制

・小選挙区制のどこが問題なのか。中選挙区制と比較しながら考えてみよう。第1に政治家の質の劣化。

・小選挙区制のもとでは二大政党のいずれかに属していなければ生き残れない。

・小さな政党では地方の隅々まで行き渡る組織作りができないため選挙で勝てない。だから私たちのような政党より、圧倒的に組織の大きい二大政党に所属しているほうが有利だ。

・言い換えれば、いまの小選挙区制は、選挙にカネがかかるシステムだ。小選挙区制は中選挙区制に比べて選挙にカネがかからないということで導入されたが実態は逆である。

・小選挙区制は1人しか当選しないのだから、冠婚葬祭、盆踊り、新年会、運動会と政策勉強とは程遠い、日常活動が必要になってくる。

・このような状況だから週末、盆暮れには衆議院議員は地元に張り付き、ひたすら有権者の冠婚葬祭に出席したり、一緒に酒をの飲んだりしている。

・正月に何回、有権者と酒席をともにしたかで当選が決まるような選挙制度は歪だ。それでも、ライバルが自分より精力的に動けば、選挙に負けてしまう。落選すれば何年間も浪人暮らし。

・むしろカネに卑しい政治家が増えた。新党改革の立ち上げに際して、1000万円くれれば、選挙を手伝うと言い寄ってきた現職議員が何人もいた。選挙を金儲けの道具に使おうと醜悪な議員たちをたくさん見た。

<若手議員が育たない理由>

・第2に政策が中心にならなくなる。

・小選挙区制ではその時々の風で、無能な候補者も当選するので、国会が衆愚の館と化しかねない。小泉チルドレン、小沢ガールズがいい例だ。実際、国会議員の資質がとてもあるとは思えない議員が、いまはいっぱいいる。半数以上が使いものにならない議員だ。だから、私は、国会議員の定数は現在の半分でいいと主張している。

・第3の欠点は、政党依存の選挙になり、候補者が自ら戦う努力を怠ることだ。だから小泉チルドレンは、ブームが去ると惨敗した。小沢ガールズも同じ轍を踏むだろう。

『永田町 vs. 霞が関』

最高権力を奪取する者は誰か

 舛添要一   講談社   2007/5/7

省庁と族議員の既得権の温床

・ただ、特会には大きな問題点がある。ひとつは肥大化。平成18年度特別会計の歳出額は約460兆円。これは単純に各合計を足した総額であり、他の会計との重複を除いた純計額約225兆円だ。本来、特例的に認められているはずの特別会計(純計)が、一般会計の、なんと3倍近くにもなる。しかも、特別会計の収入のうち、約46兆円が一般会計からの繰り入れ。一般会計の歳出の6割近くを占めている。さらに事実上、特会はフリーパスの状態になっている。

・役所にとって、国権の最高機関のコントロールを受けることが一番怖い。国会の監視が届かない財投や特別会計は役人にとって非常に使い勝手のいい財布だった。

<天下り阻止に不可欠な道州制>

・道州制で地方分権となると、中央の官庁も当然ながら、大幅にスリム化することになる。今ほど多くの中央官庁は、そもそも必要がない。

・結局、最後は憲法に帰っていく。国の形をどうするのか、おおもとから今、問われているのだ。

<利口な政治家の役人活用法>

・私が政治家になろうと思ったのは、母親の介護がきっかけなので、現在も福祉の充実には情熱を持って取り組んでいる。たとえばリハビリが短期間で打ち切られるのはおかしいと思うと、それに関連する法律を探し出し、役人を呼び、この政令は変えるように指示したり、こういう法案作りの準備をしてほしいと指示する。後はできあがった改正案をチェックし、閣法として国会に提出させれば、円滑に法案が成立する。

・国会を通すうえでも、閣法のほうがはるかに通りがいい。閣法は9割以上が成立するが、議員立法の成立率は2割にも満たず、大半の議員立法が廃案になっている。

・金利を厳しく制限すると、業者は危なっかしくて貸せない。借り手も、つなぎの資金が工面できなくなる。あげく、つぶれる業者も出てくるし、わずかなカネのために自殺する人も増える。違法な闇金融が増加する恐れも高い。

・アメリカのような自由社会では、カネの貸し借りは個人の自由だから、100%の金利であっても規制はしないし、借り手も文句を言わずに払う。借りたら返す、これは当然の行為だ。初めから高い金利を承知で借りるのだから高すぎるのが悪いというほうが間違っている。だから金利は規制すべきではない。私は、サラ金業界から一円ももらっていないが、論理的に詰めていくと、貸金業規制法の改定はおかしいということになる。

政党も独自のシンクタンクを

・いずれにしても、民主党が政権交代を目指しているのなら頭脳をまず育てることから始めなければならない。また自民党も霞が関に負けないブレインが揃っていないと政権を維持できない時代がやってくるだろう。

<税調で決まる議員の価値>

・裏を返せば、政治家として最も重要な政官業の歯車に入ろうとしない国会議員は存在意義すらない。税調の洗礼を最初から受けようとしない議員は、政治家になる資格はなかった先生だとさえいえる。

・みなさんが一票を投じた先生の働きぶりを知りたければ、税調に出席したかどうか、部会にまじめに出ているかをチェックすればいい。税調にも部会にも姿を現さない議員は論外。こういう人に一票を投じてもあなたの声は国家には届かない。

・インターネットを活用するのもいい。産婦人科医問題に私が、関心を持ったきっかけは、わが子が妻のお腹の中でウィルス性の病気にかかって死んだからだ。医師から原因を聞いてもよく理解できなかったので、インターネットで調べた。

<日本人のお上に対する批判精神が、この国を高めてきた>

・そもそも私は、政治家志望でなかった。しかし、母親の介護で人には、言えない苦労をした。そこで、自分自身の体験から、どうしても、介護のシステムを変えたいと思って政治家になったのである。

『永田町 vs. 霞が関』

最高権力を奪取する者は誰か

 舛添要一   講談社   2007/5/7

国会質問でわかる議員の優劣

<ドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律>

・戦後、日本政府は海外からの引き上げで急増した人々を減らすために、中南米への移住を推進した。ドミニカ共和国への移住推進もそのひとつだった。ところが、それは戦後移民史上最悪の悲惨な移住となった。政府の募集要項では、移民には約18ヘクタールの肥沃な土地を無償譲渡すると書いてあったが、実際は、その3分の1以下の広さで、しかも荒地で、その上、農耕地の所有権も認められなかったからだ。

・このドミニカ移民の人たちが、政府にだまされたと2000年に賠償請求を起こし、2006年に東京地裁で判決されたが、「違法行為から20年で賠償請求権が消える」とする民法上の除斥期間の考え方が適用された。ドミニカに入植した時点から20年以上が経っていることを理由に賠償請求を認めず、原告請求を棄却したのだ。

小泉総理は、政府の責任を認め、救済措置を講ずると答えた。これが根拠のなって成立したのが、日本人移民または、その遺族に最高200万円を支給するドミニカ移住者に対する特別一時金の支給等に関する法律である。

・国会での質疑応答は、全て議事録に残される。そして、政府の答弁の一言一言が法律の根拠になるのだ。だから、過去の答弁も立法に直結する。

わかりやすくいえば、ローメーカーである国会議員は、法律を通して世の中を変えているということだ。法律を変えるのは何か。それこそが質疑応答なのである。

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)によると

<待機児童>

問題の概要

1990年代後半以降、一部の都市における待機児童数の急増が問題化している。

201441日現在の待機児童数は全国で21,371人で、10年前の2003年(26,383人)と比較すると数自体は減っている。ただし半年前の2013101日時点では44,118人と春より秋が多い傾向があり、年度内の変動も大きい。待機児童が最も多いのは東京都(8,117人)で、半数超が首都圏13県(東京・神奈川・埼玉・千葉)および近畿圏(大阪・兵庫)に集中しているが、地方でも沖縄県は待機児童数で2位(2,216人)、待機児童率(保育所定員に対する待機児童の割合)で全国1位(6.35%)と深刻な状態である。待機児童がゼロの県は10県あり、青森県・新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・鳥取県・香川県・宮崎県となっている。

なお学童保育(放課後児童クラブ・学童クラブ)においても待機児童が発生しており、その数は201451日現在で9,115人であった。特に公立小学校では少子化や都市部のドーナツ化現象により学校統廃合が進行しており、公設学童クラブ(運営を民間に委託しているものを含む)において定員を大きく超えているケースが東京都中野区・世田谷区・八王子市等でみられる。


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

・amazonに「舛添要一」といれますと115件が分かります。15年、16年には新刊がないようです。現在、非常に多忙な東京都都知事だからでしょう。「日本はさまざまな社会問題があり、もう間に合わないのではないか?」という危機意識がマスコミ関係者には、少なくないそうです。経済学者やエコノミストでも「日本破綻論」を展開するぐらいですから、基本的な認識も一致していないようです。確かに自殺者数からみても改善されましたが、依然多いようです。政治経済の制度疲労が激しく、システムが劣化しているそうです。そのうえ官僚と政治家の劣化もひどいそうです。「失われた20年」といわれますが、今の世の中「クール・ジャパン」ばかりではないようです。政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?!

・「小選挙区制」も中選挙区制の欠陥などを検討して、選挙制度を変えたようです。しかしながら、実際に選挙制度が変わってみますと「マイナス」面ばかりが目立つようになったようです。小選挙区の方がカネがかかるという理由だそうです。「現行の選挙制度は廃止し次なる制度に移行せよ」という結論になるようです。「選良」が「選良」でなくなるとき、国民が失望します。

・ネットの選挙の利用にも、さまざまな改善の余地があるようです。インターネットを「投票機械」として利用するようになれば、投票率も上がり「選挙結果」が大きく違ってくるといわれます。また「直接民主制」に道を開くともいわれます。ですから非常に大きな「抵抗勢力」があるようです。外国人参政権の問題も微妙な問題になっているようです。

・インターネット情報によると、「保育園落ちた日本死ね!!!」というタイトルのブログが待機児童の社会問題を提起したといわれています。認可保育所に入れない「待機児童」の数を国が発表してから来年で20年と言われます。「この遅れ」は待機児童だけの問題ではなく、ましてや政治の遅れの問題だけではないようです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。

・いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。私たち一般人も政治意識を高めていかねばなりません。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」といわれます。教育問題、産業政策問題、社会保障問題、農業問題と難問山積みのようです。今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。

・舛添要一氏は、スポーツ報知新聞によると「2013年6月7日の国会内の記者会見で、改選を迎える夏の参院選に立候補しないことを表明した。事実上の政界引退となる可能性が高い。比例代表での当選は困難として、東京か神奈川の選挙区で立候補を検討も挫折。最近では千葉選挙区からの出馬も模索したが、当選の見込みが薄いことから断念した。八方ふさがりのまま、最終的に不出馬を決めたとみられる。2013年7月28日の参院議員の任期満了をもって党代表の辞任も表明」と報じられました。その後。2014年2月11日東京都知事に当選しました。

ウィキペディア(フリー百科事典)によると著作も多く、エピソードも多い人物だったようです。小政党では思うように政治をやれなかったようで限界を感じたようです。福祉をライフワークにしていたようですが、高齢者介護の問題は国民の大きな課題になっています。

・「1000万から2000万円でできる選挙」ということですが、選挙資金の問題で立候補を諦める人も多いそうです。政治とカネの問題は、昔からの問題ですが、豊富な政治資金の獲得が、小政党を大きくする必要条件だったようです。小政党を維持し、大きくしていくのも難しいそうです。政治資金の相続の面で世襲は有利だそうです。

・政治の世襲がよく非難されていましたが、後援会の要請で親の選挙区を引き継ぐというほうが、選挙関係者たちにとっては自然のようです。親が手に入れた政治資金は、相続税や贈与税がかからず、子供が引き継ぎ、政治家として立候補することを可能にします。公職である政治家の世襲制は誰でも批判しますが、容易になくならないのは、政治資金と税金の関係からだそうです。

・政治家として選挙に勝つためには、「地盤、看板、カバン」が必要とされるといわれます。選挙の公示が始まった時に、選挙活動は終わっているともいわれます。つまり、常日頃の選挙民への活動が中心で重要です。その期間に票固めをする必要があるようです。そのためには、日ごろから自分の選挙区の地盤で、ミニ集会を頻繁に開いて選挙民にコンタクトしておく必要があるようです。ですから選挙期間中の活動資金ばかりでなく、常日頃の活動資金も多く必要になるようです。

・舛添氏のような学者からの転出組では選挙活動を泥臭く地道にやるということが苦手のようです。選挙民との飲み食いをしないと党勢も伸びないようですし、政治献金も集まらなかったようです。政治家には落選もありますので、そのような人々への政治資金を渡すことも必要だったものと思われます。やはり資金的には、昔から地盤のある政党が強いそうです。豊富な資金力がないと小政党を大きくできないようです。

ウィキペディア(フリー百科事典)によると、「舛添氏は、艶福家として知られ、2度の離婚歴があり、現在の妻である元秘書との女性と3度目の結婚をし、2児をもうけている。他に日本人女性2人との間に婚外子が計3人いる」ということです。プライベートなことですが、女性の眼から見るとそういったところが、危うく不安に覚えるという声が多いそうです。舛添氏は引退宣言をしたともとられ、今後の動向が注目されましたが、無所属で立候補して、東京都知事に当選しています。

大臣経験もある舛添氏の政界批判は辛辣です。小選挙区制のほうが実際はカネがかるということで、小選挙区制を変える必要があるそうです。

・選挙制度については、1票の格差について違憲判決がでて、現在、政界の大きな問題となっています。政治家の定数を半減させるという話も以前からいろいろとあるようです。政治家の待遇の問題も絡み、政党間では大きな議論となっているようです。議員が立法府の機能を果たすには政策秘書が10人以上必要であるとも言われます。

・選挙のインターネットの利用も進むようですが、まだ米国並みではないようです。米国のように規制をなくして自由にさせるが、その裏の厳しい責任や罰則、懲罰的損害賠償訴訟など、日本とは違う政治風土が窺われます。今注目の米国大統領選挙の結果はどうなるのでしょうか。プロでも予測できない状況のようです。

・日本の場合は、ある程度の規制をしないとうまくいかないという共通認識があり、様々な面について、規制があるようで、それが政治風土になっているようです。

・選挙マシーンや労働組合の組織票を持つ大政党の議員だけが生き残ることができるそうですが、後援会組織を作り維持するのにも大きな経費がかかるようです。自民党も野党になってからいろいろな変革を実行してきたようです。どうしても全国に基盤のある歴史のある政党が有利になるようです。自民党はフリーメーソン的な組織であり、選挙戦にもフリーメーソン的な組織が有効に機能するとも言われます。はたしてどうなのでしょうか。

・選挙に当選するには「カバン、カンバン、ジバン」が必要といわれますが、世襲であるか否かにかかわらず、ジバンを維持するのは大変なようです。議員の新人にしてもとにかく選挙に勝てるかどうかが大きな判断基準になるようです。落選した議員や当選回数の少ない議員は、どうしても「次の選挙に勝つ」ということが活動の中心になるようです。大きな政党の支援がなければかなり苦労するようです。派閥も批判されましたが、議員の新人の教育や研修には有効だったということです。

・投票率を上げるには、インターネットに熱中している若者をとりこむ必要がありましょうか。ゲームに熱中している若者たちが政治に熱中することもありえましょう。そうなれば大きな変化がでてきましょう。また、じっくりと政策や政治家の政見、意見を知るためには、インターネットを十分に活用する必要がありましょう。選挙カーで「お願いしまーす」という絶叫も少なくなるものと思えます。

・インターネット選挙は2つの意味があります。1つは、インターネットを選挙の広報に利用することです。もう1つは、インターネット自身を投票の道具に利用することです。アメリカでも実用化されていませんが、技術的には可能でしょう。不正利用の罰則を強化することで、投票率は上がるものと思われます。また、「間接選挙から直接選挙に道を開くことになる」ので、反対が多いそうです。

・「人々の意識に応じた、その程度の政治しか持てない」と言われますが、テレビやインターネットのマスメディアのおかげで、かなり人々の政治意識は高まりつつあるようです。

・松下政経塾のように直接、若いうちから政治の世界に飛び込める組織もあり、かなりの政治勢力になりつつあるようです。若いうちから政治の世界に入ることについては賛否両論があります。そして、候補者の「公募」についてもかなりの自己資金が必要になるそうで、カネのかかる選挙の小選挙区制の弊害は現在、議論されているようです。政治の近代化のためにも何とかならないでしょうか。小選挙区制度はカネのかからない制度という事で導入されたのですが、実際は中選挙区以上にカネがかかるそうです。

・インターネットでも「オフの会」というのがありますが、やはり、顔と顔を合わせて、フェイスツーフェイスでなければ、個人の支持者を獲得できないそうで、小選挙区制の議員は、コストもかかりますし大変です。某大物議員も、土日などは地元の選挙民とのミーティングで時間を費やすそうです。

・企業の合理化、リストラも普通になりましたが、政治の近代化のためにも政界のリストラも必要でしょうか。確かに政治の効率や生産性は劣化してきたようです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、司法・立法・行政の大胆なリストラを断行すべきだ」そうです。

・「自民党はフリーメーソン的な組織だった」という説もありましたが、どのようなのでしょうか。1票の格差についても違憲判決が出ていたのに、改正が遅れに遅れたのは政治が劣化しているからでしょうか。「日本の失われた20年」に終止符を打つためにアベノミクスが登場しましたが、様々な面で近代化や改革が遅れているのが気にかかります。余りに1票の格差が大きくなると「正統政府」という点から問題になりましょう。

・「日本は先進国だ」そうですが、予想以上に近代化や改革が遅れている面が増えているのは、ここ20年間の政治の劣化・怠慢のせいでしょうか。稚拙な経営を続けると企業の寿命は30年ともいわれますが、稚拙な国家の政治マネジメントでは、近代化や改革が遅れ、国民が大きな被害をうける懸念があるそうです。

・それにしても失政が多すぎるそうです。失政のチェック機関も必要でしょうか。失政が多いのですが補償金が少ないそうです。失政に食らいついていく姿勢が少ないのは国民性でしょうか。環境変化に適応した動物だけが生き残れるようですが、変化の速い時代には、素早く変化に対応できる柔軟な政府が必要なようです。

・楽天やユニクロなどは「社内公用語を英語にしよう」と動いています。またTOEICなどの得点も就職活動に評価する企業もでてきています。テレビでも英会話学校の宣伝が盛んです。語学に関しても「ネイティブ・スピーカー、コンプリート・バイリンガル」でないと使いものにならないといわれています。一生懸命、時間をかけて英語を勉強すればある程度のことはできるでしょうか。

・外国人は英語能力でその人の知力を決めるそうで、そこに植民地時代の白人文化の優越、白人優越の習慣があるようです。英語圏はマーケットが広いので、「ニューヨークで売れれば世界で売れる」ということになります。ベストセラーや音楽・映画などは英語圏のマーケットは非常に大きく、儲けの金額も膨大なものになります。現在では国際化がすすみ政治家も英語能力で人物評価されるのでたまったものではありません。

・政界では、使いものになる政治家を揃えて、即戦力を期待しても、新人議員は「戦力外」で、戦力になるには数年の経験が必要になりましょう。どうしても当選回数で、序列を決めることになりそうです。後進国のように、任期の長い偉大な指導者も必要でなく、独裁政治の偉大な共産党も必要ありません。

・首相が頻繁に変わることは、長期的な政策が出来ないので否定的な人が多いそうですが、現代は大組織で動く時代です。首相職は名目的なものになりつつあるようです。道州制も中央官僚に対する「反官僚」の裏返しの政策のように主張されているそうです。先進国では情報組織・官僚組織が政治を引っ張っているそうですが、日本でも情報組織の規模拡大と充実が必要だそうです。真面目な官僚や政治家が諜報機関の設立におとなしいのは私たち一般人には、不思議です。公安調査庁の元部長によれば「日本は諜報機関のない世界的に珍しい国だ」そうです。「スパイ教育を受けたネィティブ・スピーカー・コンプリート・バイリンガルでないと使いものにならない」という過酷な諜報機関の世界だそうです。

・新人の国会議員として活躍するためには部会や税調にまじめに出席するとか、人間的に先輩に礼儀を心得ていないとだめだそうです。著者も新人議員のころは朝早くから、全ての部会や税調などにこまめに出席していろいろな勉強をしたようです。

・著者は東大の政治学教授から国会議員になり、様々な政治家としての体験をしたようです。役人と政治家は協働して国をよくしていかなければなりませんが、近年ではいろいろと対立があるようです。やはりシンクタンクを充実していかないと官僚組織に対抗できないそうです。日本に国立の「政治研究所」が必要だそうです。

・貸金業規制法の改正にしても実業界の実務を勘案して自民党案ができたそうです。つまり資本主義社会のビジネス業界的に考えると利息制限法を厳格に適用するよりもゆるやかな、時間をかけての改正を選んだようです。過払い金の問題とか自殺者とか様々な問題が出てきましたが、当時の自民党は政治献金の観点からも業界に妥協するのが普通だったようです。これが「自民党の大失政だった」と唱える識者や反対派もいるそうです。

・日本独自の政治経済・文明文化を作らなければならないと考えると最初から厳しい金利規制を選ぶべきだったのでしょう。闇金融が増えるとか、業界がなりたたないとか、リスク資金には高利をという実務理論ではなくて、最初から利息制限法の低利の金利を強制すべきであったのではないのでしょうか。昔は資金不足で、資金需要が大きかったのですが、現在の低金利の時代の到来は予想できなかったのでしょう。

・非正規雇用の問題など企業寄りに規制を自由化していくことは、国としてのまとまりをなくす方向に行く危険性がありましょう。米国型の市場原理主義を貫く方向に行くと、日本国としての良さがなくなる危険性があるそうです。米国の資本蓄積のある自由なビジネス活動と言うよりも農耕民族で、規制があれば、それに従うという真面目な民族のようです。規制緩和の一辺倒では様々な懸念がでてくるようです。

・資本蓄積のあるアメリカ資本主義を参考にするのではなく、日本独自の資本主義を作り参考にした方が国としてまとまりができると思うのですが。アメリカ型の自由なビジネスと言うよりも、やはり決められた規制に対して国民が遵守するような政治風土ですので。しかし、独自の経済風土を作るにしても、ことは容易ではないでしょう。工夫された日本戦法が求められています。その昔、欧米では借り金を返済しない債務所を監獄にいれたような政治経済風土があったそうです。

ウィキペディア(フリー百科事典)によると「(債務者監獄)。債務を支払うことができない者を収監するための監獄。主に19世紀半ばのイギリスにあったそれをいう。1833年アメリカ合衆国は連邦レベルで債務者の収監を廃止している。多くの州はそれに追随した。しかし、一部にはその後もなお、詐欺、慈善事業、離婚慰謝料の未払いなどの債務者を収監することは行われていた」とのこと。

・TPPに関しても国としての形がなくなるという反対意見があったそうですが、米国との対等な外交交渉能力があるのでしょうか。著者のように学者が政治家になるのは多くの例はないのですが、内閣総理大臣の候補者に推されたこともあり、貴重な政治家体験のように思えますので、現在注目されています。

ウィキペディア(フリー百科事典)によると「舛添に元々、参院政審会長の立場にありながら安倍晋三を公然と批判するなど、TVカメラの前で立場をかえりみないスタンドプレーが目立つ面があったのも事実である」とのこと。

・経済官僚に比較して日本の外務省や外交官は昔から評判が悪いようです。評判が悪いどころか実害があります。「ドミニカ移民問題」のように塗炭の苦しみを与えておきながら、賠償は不十分です。キャリア外交官の評判も地に堕ちたようです。だから政治家もエリート官僚も信用がおけないといわれ、現在の反官僚感情に火がついたそうです。政府の失政に対しては訴訟で白黒をつけるしかないようです。

ウィキペディア(フリー百科事典)によると、後にドミニカ共和国への移民政策は、「戦後移民史上、最悪のケース」や「最も悲惨な国策移民の失敗例」、「事実上の棄民政策」との称される程までになった。日本政府が発表した募集要項には、「耕作権しかない」ことが一切記載されていなかったうえ、当時の駐ドミニカ大使も、現地の水問題と塩害が多発している事実を把握していたことを隠していたことにあるとされている。

・外務省のエリート官僚がこのありさまですから、現在でも様々なことで、日本の外交官はマスコミに叩かれています。「優れた官僚」の神話もなくなりました。このようなことを「東洋的劣等」というのだそうです。外交官は国のエリートですから、増員をしてでも、国民のためにもいわゆる仕事を「しっかりと」してもらいたものです。昔は政治家と公務員の汚職が新聞紙上をにぎわしたものでした。このことから、革新政治家や革新官僚が現れ、なんとか良い国にしたいと努力をしたようです。「チーム・ジャパン」「オール・ジャパン」で、解決すべき事が多いようです。政府の「失政」も増えているそうで驚きます。失政を厳しく追及する国民の関心が欠けているのかもしれません。「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。

・よく「政府の失政を厳しく追及する」ことがマスコミの責任であるともいわれますが、タブー化され社会風土の頭の古い慣習は容易になくせません。失政への監視は国民の義務でしょうか。「移民は金持ち国に送り、貧乏国には送るな」といわれますが、この経済原理も守られていないようです。経済原理的には、通貨価値の安い国で働いても、祖国の家族に送金できないということです。アメリカへの日本移民も戦争で大変苦労しました。昔は、日本は貧乏で移民を出す国でしたが、近年は出稼ぎなどの外国人がたくさん働きに来ております。それは通貨の円が強く祖国の家族に送金できるからです。しかし、日本は本質的に移民を出す国で、大量の外国移民を導入できないそうです。が、自然に外国の労働者は増えているようです。未来には、日本に「職」を求めて1000万人くらいの外国人が日本に住むという説もあるそうです。

・小泉総理が、人気があったのは北朝鮮に飛んで拉致被害者を連れて来たからでしょう。もちろん外交官や官僚などが御膳立てをしたようですが、北朝鮮の現場に飛んだ総理には国民は印象をうけました。郵貯問題や市場原理主義の問題では様々な議論をよんでいます。当然ながら党人派政治家は「反官僚」が多いようです。

・国会の政策の優先順位は誰でもわかることです。現在、難儀を受けている国民、人々を救うことです。時期を失しては何の役にも立ちません。また、問題解決が数十年もかかるのでは、当事者たちは死んでしまいます。ところで北朝鮮の拉致問題は家族たちの運動や政府の努力にもかかわらず、いまだ解決をみていません。現在進行中の微妙な問題ですので、報道も控えめのようです。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件はどうなるのでしょうか。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われます。

・国民が飢餓に苦しんでいるのに偉大な指導者のもとで軍事費を増大している国。それなのに海外に食糧援助を求めている国。外国人は北朝鮮を"貧乏国""東洋の劣等”だとバカにしているのに、幹部は誇らしげにテレビに登場している国。後進国はそのようなものなのでしょうか。後進国が核兵器を持てば、北朝鮮のように、それを使おうとします。後進国が核兵器を持てば、自爆テロ的な対外戦争で、国民の不満をそらそうとするそうです。中東ではイランの核兵器開発も懸念されているようです。

・拉致被害者の家族は米国にも出かけて、国際世論に訴えています。拉致事件の解決は、安倍政権の大きな課題のひとつですが、早期解決の名案がないのでしょうか。政治や裁判の効率が落ち、国民への行政サービスが低下しており国民の不満が高まっているそうです。

・「ジャップの野郎、頭をガツンとやられないと分からないのか」ということで、原爆を2発落されました。多くの旧軍の将官も将校たちも、日本が戦争に勝てるとは思っていなかったにもかかわらず、無謀な太平洋戦争に突入してしまいました。戦争で武力制裁を常としてきましたが、戦争を前提としているテロ国家に対しては、武力制裁は効かないそうです。内乱を避けるために、常に対外戦争の緊張を喚起して国内をまとめる常套手段の好戦的な国はいずれ歴史から消え去るのではないのでしょうか。

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろ

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」


by karasusan | 2016-03-30 21:34 | その他 | Comments(0)