2019年 03月 26日
カルマの法則によれば、われわれに起こる一切のことは自分がつくり出したものであり、当然自分が受けるべきものだからである。(1)
改訂新訳 『転生の秘密』
ジナ・サーミナラ たま出版 1985/3/1
<処世哲学>
・本書は、米国の傑出した霊能力者エドガー・ケイシー(1945年没)が22年間にわたって行った自己催眠透視に関するサーミナラ女史の分析研究である。
<助けを求める悲痛な叫び>
<死は人生の終わりではない>
<宇宙の創造的エネルギー=神とあなたの関係を理解しなさい>
・郵便配達人がケイシーの家に運んでくる手紙はほとんどみな、助けを求める悲痛な叫びでみちていた。ケイシーの晩年には、手紙は国内ばかりか、ついに世界中から来るようになった。
・人々はきまって、その苦境の究極の原因は自分の中にあると諭されている。リーディングは、それこそが悩めるひとびとの受け入れるべき第一の教訓であることを示している。全ての問題は結局自分で引き起こしたものであり、自分で償うべきものなのである。
これはごく単純な教訓ではあるが、受け入れることはなかなか難しい。人はとかく自分のことは是認しがちであって、自分の特性を自分の吸っている空気と同じように当然のこととしてしまいがちである。ごく少数の例外を除けば、われわれは自分の性格に自己満足している。人は無意識のうちに自分の気質を完全な尺度として用いているのである。
・不幸や不愉快な経験をするのは、自分自身のなかに何か間違ったものがあるという証拠である――このことが次第に理解されるようになれば、人は自己満足から目を覚ますであろう。周囲の状況や人々を責めるのをやめ、周りを変えようとあくせくすることをやめ、自分の心のなかに目を向けて、どこに自分の欠点があるか、また学ばなければならない教訓があるかを探すようになるだろう。
困難が何であろうと――それが淋しさであろうと、相性の悪い夫であろうと、知的障害の子供であろうと、劣等感であろうと、ままならぬ環境であろうと――自分自身の変革によってのみ事態は変化することを悟らなければならない。自分の態度を変えることが第一なのである。批判的な、呪うような、復讐的な、高慢な、無関心で消極的な態度であってはならない。また利己的な思いやりのない非社交的な行為であってはならない。外的な困難は、その人の心と霊に欠けている特性を引き出すことによってのみ解決されるのである。
<この公理は、創造的エネルギー、すなわち神の存在を出発点としている点で宗教的である。>
・これらの公理をまとめてみると次のようになる。
神は存在する。すべての霊魂は神の一部である。
(あなたは霊魂である。あなたは肉体に宿っている)。
人生は目的に溢れている。人生は連続的である。人生は法則の下に作用している。
(カルマ、輪廻)
この法則を成就するものは愛である。
人間の意志はその運命を創造する。
人間の心は形成力を有する。
すべての問題に対する解答は自己のうちにある。
・右の公理を受けいれるとき、人はおのずから次のように命じられる。
まず宇宙の創造的エネルギー、すなわち神とあなたとの関係を理解せよ。
人生におけるあなたの理想と目的を確立せよ。
それらの目的の達成に努力せよ。
積極的であれ。忍耐強くあれ。明るくあれ。結果は神にまかせよ。
どんな問題も避けないようにせよ。他人に対して善の水路となれ。
<神は存在する>
・精神分析の理論によれば、神とは人間の心がつくる幼児的な幻想であるが、ケイシー・リーディングはこの見解と一致しない。リーディングは一貫して、神は存在すると主張している。リーディングにおいては、神というよりも「宇宙の創造力」とか「創造的エネルギー」ということばのほうがより多く使われている。いろいろな点を考慮すると、この表現を用いるほうが現代の性格にあっているように思われる。
・人生とは何か。神は物質界に顕現されている。なぜなら、われわれが生き、動き、その存在を保っているのは、われわれが神の中にいるからである。生命は、神と呼ぶ宇宙的力、ないしエネルギーの物質的あらわれである。
・人は、自己の内にある神と共に行動するか、さもなければ神にさからって行動するかのどちらかである。
<すべての霊魂は神の一部である>
・リーディングによれば、われわれは霊魂であり、それは、われわれを存在せしめた神聖なエネルギーの一部である。
<人生は目的に溢れている>
・人生は、個人的な意味でも普遍的な意味でも、偶然にもたらされたものではない。人生の最終目的は、自分の神性を自覚しながら行動することで、再び神と一つになることである。われわれは、はじめ神と一つであった。
・人は誰でも偶然に生まれるのではない。なぜなら、地球は因果の世界であるからだ。地球においては因果律が自然法則である。それぞれの魂がこの物質界に入るのは、他の人々もまたそれぞれの魂が入ってきた目的をもっとよく知ることができるように、それらの教訓や真理を与えるためである。
<人生は連続的である>
・われわれが自らの神聖な自己を完全に自覚しつつ、しかも神の完全な仲間として神と再融合することは、ただちに実現されるものではない。
・今日のその実体の状態は、何日か前の、何年か前の、何万年か前のその人の経験の結果である。というのも、人生は連続しているからだ。それゆえ、実体が物質界にあらわれていようと、その他の意識領域にあらわれていようと、それはまったく同一である。
・次のことをよく学ぶことだ。まず、人生は連続するということ。時間というものは存在しない。一つの時間があるだけだ。空間というものもない。一つの空間があるだけだ。力というものはない。神の一つの力がもろもろの様相にあらわれるのみである。
<あらゆる人生は法則の下に作用する>
・「人生の連続」という表現のなかに、3次元の視点からわれわれが「輪廻転生」と呼んでいる人生の周期的な変化が暗示されている。人間の生は輪廻転生の法則の下に営まれている。そしてこの輪廻転生の条件を支配しているのが、複雑にして絶対確実なカルマの法則である。
地上には不変の霊的法則があることを覚えておくことだ。まず第一に、似たものは似たものを生むということ。人は自分の蒔いたものを刈りとる。神を欺くことはできない。あなたが隣人をあしらっているように、将来他人からあしらわれることになる。
・生きることは生のすべてではなく、また、死ぬことは死のすべてではない。全体あるいは中心から眺めれば、生から死が、死から生が誕生する。あらゆる放射を生じている宇宙の中心とのあいだで、個人が行ったり来たりしているところの経験にすぎないからだ。
・覚えておきなさい。あなたがかつて行なったことに――あなたは、今、出会っているのだ。次のことを心に留めて生きよ(そして、すべての魂も心して聞くがよい)。すなわち、たとえわずかでも主の法則を破ったならば、人は最後の一片に至るまで償わなければならないということを。
・ヨハネ伝14、15、16、17章を読むことだ。「わが父の家には棲家多し」このくだりを、1分や1時間でなしに、数日にわたってじっくり考えてみよ。父とは誰か。棲家ということばは何を意味しているのか。父の家には棲家多しとは何のことか、どんな家なのか、考えてみよ。
それはあなたの体のことである。それは神殿である。からだには多くの棲家、多くの神殿がある。その体はあるときは大邸宅として、あるときは普通の家として、またあるときにはちいさな小屋として何度も地上の経験をくり返してきたからだ。
・人生は法則の下に営まれているという命題の当然の結果として、次の命題が生まれる。つまり、われわれの現在がどうであろうと、それはわれわれが過去に発動した原因の結果であり、またわれわれの成長のために必要であるという考えである。人は、過去のありようがまさに過去のその人であったように、今のありようがまさに今のその人である。
・あなたが肉体的、精神的、霊的にいかなる状態にあろうとも、それはあなたが自分でつくり上げてきたものであり、あなたの成長のために必要なものである。
・けっして自分を憐れんだり、誰かに虐待されたなどと考えてはならない。人は蒔いたものを刈りとるのだから、あなたが他人を虐待しないのに、他人から虐待されることはない。似たものは似たものを生むのだから、それは自然に反する。
あなたの今の人生に卑劣な無関心の時期が生じぬようにせよ。どんなものでも、あなたがもしそれを創造的に利用しようとするならば、自分の進歩と向上のためになる。
・あなたが今どんな状況にあろうと、それは今のあなたにとってベストである。過去のことがもっと違っていたならと、過去を振り返ってはならない。むしろ今あなたがいるところで、心を立ち上がらせ、上を見よ。
<愛は法則を成就する>
・愛においてわれわれが完全なものになるまでは、カルマの法則は輪廻転生の法則と同様にまちがいなく作用する。しかし、あらゆる法則を成就するのは愛である。
・あなたの理想を体現したほうに従うことだ。「汝心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして主なる汝の神を愛すべし」「己の如く汝の隣人を愛すべし」という掟のみを説かれたほうに従うことだ。それが掟のすべてであるからだ。
<人間の意志はその運命をつくる>
・法則と秩序のこの宇宙のなかにあって、人間は自由意志をもった行為者であり、宇宙の偉大な創造力に属する創造力をいただき、愛と知性と意志の三つの性質を持たされている。
<人間の心は形成力を有する>
・したがって、人間は宇宙法則の枠内で自由意志をもった存在である。刑罰は、人間がこれらの法則に違反したときのみ課せられる。人間の意志はその運命を推進する力としてはたらくが、一方、心は、方向を定めたり、物事を形成する力として働く。それゆえに、自己発見や自己成長をめざすプログラムでは、何よりもまず、自分の理想をはっきり定めることに取り組むのである。さらに、「心は形成者である」とされる。
・すべての実体は、その心の活動をペンとして、時間と空間の上に記録を刻むのである。
肉においても霊においても、心は形成者である。それゆえ、自分で自分を活用するにつれて人生の型が切り出されるのである。
思想は物である。心は、柱や木のように具体物である。
<あらゆる問題の答は自己のうちにある>
・「答えは自己の内にある」というフレーズは、いくつかの意味を意図して、リーディング全体に何度もくり返しあらわれている。まず第一に、あらゆる困難の原因は自己の内に見出される。カルマの法則によれば、われわれに起こる一切のことは自分がつくり出したものであり、当然自分が受けるべきものだからである。外的環境は、内部にあるものを鏡のように反映したものにほかならない。われわれに何が起ころうと、われわれはそこにおいて自分自身に出会っているのである。それゆえ、自己を厳しく分析するならば、われわれの身の周りにどのようなことが起きようとも、それらに対処する手がかりが与えられるはずである。
・第二は、無意識的な心のなかには、われわれが固体化して以来の、自分の身に起こった一切のことに対する記憶が残っている。つまり、われわれの内部には知識の宝庫が眠っているわけで、これは五感の感覚を鎮め、瞑想によって注意を内部に集中することで有効に利用される。
・第三は、われわれの深層には素晴らしい神のエッセンスが封じ込められている。われわれはこれによって宇宙の創造的エネルギーと一つになるのである。それゆえ、あらゆる問題の解答を得るには、自己の内に向きなおり、神聖なる自己の光り輝くエネルギーに頼ることである。
・自分自身を探求せよ。あなたの直面する一切の問題は、あなたのなかにその答えがある。なぜなら、肉体と精神のすべての属性を備えている人間の霊魂は、偉大なる宇宙の大霊の一部であるからだ。それゆえ、答えはすべて自己の内部にある。
すべての力、すべての助けは内からくる――このことを覚えよ。
・神について――さらには国際関係についてすら――あなたが知ることのできるすべては、あなたがそれと気がつくように意識のなかにすでに存在している。なるほど、物質的な形で存在する知識は利用しなければならない。しかし、それと同時に、全知なる神への信仰と信頼がなくてはならない。なぜなら、あの偉大な律法制定者は次のように言っているからだ。「誰かが海を越えてメッセージをもたらすと考えてはならない。なぜなら、見よ、それはあなた自身のなかにあるからだ。心と魂は大初から存在しているからだ」。
・これらが、ケイシー・リーディングによれば、人間及び人間と宇宙との関係についての根本的な真理である。
・またわれわれは、人生の諸問題は――もしそれらを「問題」と呼びたければであるが、――じつは機会であることを理解する必要がある。逆境を避けることは無意味である。遅かれ早かれ、霊魂に欠けている力は、これを発達させなければならない。そうであるならば、今発達せるように心がけたほうがよい。
・すべての霊魂は、いずれ自分自身に出会わなければならない。一つとして避けられる問題はない。ならば、今それに対面することだ!
・よく構成された体系は、どんなものでも要約して単純化することができる。これらの公理と行動上の助言も例外ではない。それらの神髄は、昔から二つの単純な命令に凝縮されている。すなわち、「汝、心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、主なる汝の神を愛すべし」「己の如く汝の隣人を愛すべし」である。
これらの二つの命令は、神学的に陳腐の感がないではない。しかし実は、これはケイシーの世界観に従うならば、人間に影響を与えるもろもろの宇宙法則を速記で写したようなものである。
<結語>
◎透視的催眠状態による転生の法則の結論
◎真理は目立たぬところで明らかにされる
◎輪廻転生の真実性を証明する
・オハイオ州デイトンのホテルの一室で、催眠状態のエドガー・ケイシーが、輪廻は自然な事実であることを暗示した小さな事件を出発点として、われわれは多くのページを費やしてここまで来た。
・この研究の可能性は、真摯な人々の考慮に値する問題である。これを証明することは闇に光を投じることであり、生気を与えることであり、変革をもたらすことだからである。もし人間の霊魂が本当に多くの棲家を持っているとするならば、あらゆる時代の中で今こそがこの真理を知る必要のある時期である。なぜなら、この知識を持つことで、新しい誠実さと新しい勇気が生まれるからである。また、新しい明るい世界観、より深慮な人生観、人生のもろもろの悲劇や難局に対処する新しい方法などもそこから生まれてくるに違いない。
<人生の謎への解答>
◎生まれた年から前世を読む
◎人口増加による余分の魂はどこからきたのか
◎アカシャ――すべてが記録されている次元
・20年にわたってその透視能力を病人を助けることに役立ててきた結果、エドガー・ケイシーの透視能力は、文字通り数千の実例によって信頼に足るものであることが証明された。
<職業能力の前世的基礎>
◎エジプトの神殿で仕事をしていたニューヨークの一流美容師
◎インド女王の服装係だったハリウッドの映画監督
◎ローマの円形競技場の監督だった銀行の頭取
・霊魂の不滅は、キリスト教授神学においては、通常、未来という一方向にのみ延びていると考えられている。だが、4次元物理学の提示する無時間という新しい概念に照らして考えてみると、こうした見解はどうも不完全である。科学的考察はさており、この問題を純粋に宗教上の信仰の立場から考えてみても、霊魂が永遠不滅であるならば、それは同時に生まれないはずであり、それが未来永劫存在するなら、それはまた過去にも永遠に存在していたはずである。したがって、誕生とか死というような言葉によって区切りをつける生物的境界は、たんに永遠の非物質的な霊魂の外観ないしは投影にすぎない。
<職業選択の哲学>
◎かたよった知識では太陽系を卒業できない
◎職業選択の三つのポイント
◎好戦的な国家の細胞でなく、人類そのものの細胞に
・ケイシー・ファイルに見られる職業の経歴は、注意深い研究者の心に多くの疑問を提起する。第一に発端の問題がある。これは、霊魂が神によって初めに等しく創造されたとする輪廻論者にとって、彼らを当惑させる問題である。そもそも何が、ある霊魂をある職業の方向へと向けさせ、他の霊魂を別の方向へと向けさせるのであろうか。
・ケイシー・ファイルは、この問題に対して何らはっきりした答えを出していないが、もう一つの問題、つまりある霊魂が後世で他の職業に変わる要因は何であるかという問いにはかなりくわしく、納得のいく説明をしている。ケイシー・ファイルにはこのような転職の例が数多くあり、その適当な例を分析してみると、この変化は願望とカルマの法則という二つの根本的な因子によって説明されることが明らかになる。
・5章で述べた脊椎カリエスの少女が、ちょうどこの例に相当する。少女は病気にかかってから長いあいだ、社会的に役に立つためにはどういう職業に就いたらよいか迷っていた。彼女はハーブを習うように言われた。初期のエジプトに転生した時、弦楽器を専門にしたので、生まれながらその才能があると指摘されたのだ。少女はこの勧めに従った。すると、この楽器をひく顕著な才能が彼女にあらわれたのである。それまでは楽器を習ってみようという考えなど起こしたこともなかったが、それ以来、彼女は妹と一緒に音楽会を何回も開くようになった。別に名声を博すということはなかったが、少なくともその職業を持つことによって幸福になり多忙になったことは事実だ。すぐ前の前世では、彼女は別の職業を持っていた。肉体的カルマが一つの職業の続行を妨げ、その結果別の職業を選ぶことを余儀なくされたのである。
・もう一つ起こる疑問は、霊魂が完全な進化をとげるまで、いくつの(この地球上での)職業を経験しなければならないかという問題である。充分に円満な人格の成長をとげるためには、すべての霊魂はいろいろ違った職業に就いてみなければならないことは明らかである。芸術においてたとえ完成の域に達しても、工業や医学や社会学の面で完全に無知のまま太陽系を卒業するなど、とうていありえないことであろう。宇宙評議員会が、あらゆる分野における一定数の合格証明を要求することはおおいに考えられる。どういう科目の配列をすれば、これほどに多くの学生があらゆるコースをとることができるのか、これは別問題である。
・基礎プランをどう決めるかはさておき、少なくともこれだけは明らかだ。それは、職業的問題と霊的な問題とのあいだに、多くの場合密接な関係があるということである。つまり、職業上の困難は多くの場合、矯正しなければならない何らかの性格上の欠陥からきているのである。
<人間の諸能力の背景>
◎転生がわかれば老年という人生の終末期はありえない
◎才能はすべてその人がみずから稼ぎ取ったものである
◎かたつむりが枝に行きつく頃にサクランボは実る
・人間のもろもろの才能と、その才能が人生ごとに連続的に向上してゆくことを示すケイシーの資料は、実際的に重要である。重要なことの一つは、われわれの前途に、個人の努力次第で無限の可能性がひらけているという希望を、これらの資料が与えてくれる点である。
<パーソナリティ力学>
◎人生は性格の調和あるバランスを要求している
◎前世経験で今生の性格は決定される
◎超意識的人生目的
・人生は、おもしろい小説の筋と同様、その矛盾と闘争ゆえに興味深いものである。原始人にとって、闘争は主として自然のもろもろの力や他の人間との戦いであった。しかし人間が進化してくるにつれて、その闘争は次第に内的要因から生ずるようになった。この内的闘争は、その時代時代で、善と悪、霊と物質、理性と感情、良心と衝動、意識的心と無意識的心の対立として描かれてきた。
『宇宙本位宣言』
(瓜谷侑広) (たま出版創業者) 1999/8
<宇宙人格者エドガー・ケイシー>
・「そういえば、たま出版の出版第一号は、ケイシー・リーディングに基く『転生の秘密』でありました。その後当社で出したケイシー関係の本は20冊を超え、その全てがロング・セラーとして版を重ねています」。
<宇宙論から見たエドガー・ケイシー>
・「実はこの宇宙的人格が、リーディングという類まれなる能力の発揮を可能にしたのです。個と宇宙が完全に一つになり、宇宙に秘められているあらゆる情報を必要に応じて一つになり取り出すことができるのである。ケイシーは、リーディングをする時、トランス状態になって完全に自我意識を消失し、文字通り宇宙的人格となって、宇宙意識から依頼者の求めに応じるための適格な情報を得ることができました。なお、情報の実際の源泉はブック状になっているアカシック・レコードといわれるものから取り出したといわれています」。
『エドガー・ケイシー 奇跡の生涯』
(A・ロバート・スミス)(中央アート社) 2003/1
<眠れる預言者のエドガー・ケイシーも石油開発に失敗>
・エドガー・ケイシーは1945年に67歳で亡くなった米国の「眠れる予言者」と言われた心霊診断士であり、約43年間リーディングと呼ばれる、夢解釈で全米ばかりでなく、世界的に有名になった心霊治療師である。日本でも多くの本が出版された。リーディングを通じて、トランス状態に入り、トワイライトゾーンからの情報を伝えた。
・若きエドガー・ケイシーが天使のような存在と巡りあい超能力がついたと言われている。「エドガー・ケイシーは、この状態で霊界に移り住んだ人と交信することは可能か?物質界から消えた万人の霊は発達を遂げて先に進むまで、または発達するためにこの世へ戻されるまで、物質界周辺に留まる。そういう者が交信をとれる水準にあるか、またはこの世の内部に留まっているときには交信できる。今ここにも、まわりにも何千人もいる」。
・「ケイシーや私からすると、テキサスに石油が湧き出る気配があるというのは、全ての欲求の答えを握っているように見えた」とカーンは、書いている。1920年にテキサス州ジョンソン群でケイシーとカーン、および採掘者にして投資家のM・C・サンダースは、テキサス・ケイシー石油会社を作った。投資家たちは、ケイシーの霊能力をあてにして約5万ドルをその冒険的事業につぎ込んだ。しかし、ニューヨークで株を売ろうという努力は、石油の発見された証拠がないので失敗した。
・その証券ディーラーが説明したように『ケイシーの人格以外、ほかに売り物がなかった』からだ。1921年、テキサス州サン・セバに賃借りした油田で採掘を行なうが石油は発見できなかった。また、ニューヨークの株式仲買人モートン・ブルーメンタールと知り合い、相場をリーディングした。ウォール街のブルーメンタール兄弟は、1924年から30年の間にケイシー氏に468回もリーディングしてもらった。多分その半数が、夢を解釈するためのものだったのであろう。そのほか、投資情報が採られた場合も多い」。
・超能力者を犯罪捜査に活用することは、現在では、テレビでも放映され「超能力捜査官」の名もある。米国では、超能力者をビジネスに利用する傾向は、昔からあるようだ。ケイシーの場合、石油は出なかったが、ペテン師呼ばわりはされなかったようだ。
『エガー・ケイシーに学ぶ幸せの法則』
マーク・サーストン/クリストファー・フェィセル
たま出版 2003/8
<メンタル体>
・重要なことは、心があらゆる想念によって現実を作り上げていることを忘れないことです。宣伝文句に「あなたが食べているものは、あなたそのものである」というのがありましたが、この文句は、私達が、自分の食べたものの結果であることに気づかせてくれます。
・ケイシーは人生が終わったとき、メンタル体があなたの戻る家になるのだと言っています。言い換えれば、この世に生きている間に精神的に築き上げたその体に、あなたは、死後住むということです。こういった概念は、何もケイシー・リーディングに限ったものではありません。
この格言は言い換えれば、良い結果はよい行動から生じるということになります。私たちは、一人一人が、自分の想念、態度、行動を通して、「パラダイス」を築き上げる力をもっているということです。
<20世紀最大の預言者といわれたエドガー・ケイシーの法則>
法則1、ほかの人の内に見出す長所は、あなた自身の内にもある
法則2、人生の危機は、飛躍への好機だ
法則3、全てのことは、願望があって起こっている
法則4、怒りを正しく扱えば、良い目的の役に立つ
法則5、弱点を強みに変える
法則6、率先して行動を起こすことこそ最善の方法
法則7、与えたものだけが、あなたのものとなる。
法則8、祈ることができるというのになぜ心配するのか
法則9、健康は正反対の状態とのバランスをとることで得られる
法則10、私たちは、決定の仕方を学ぶよう求められている
法則11、あらゆる瞬間に他人を助けているか傷つけている
法則12、愛とは相手の自由意志に敬意を払うことである
法則13、深い同情心は、理解のための一つの方法である
法則14、考えたことが現実となる
法則15、動機と理想によって変化は始まる
法則16、全ては一つ、あらゆるものがつながっている。
法則17、今より大きな目的のために生きる
法則18、真実とは成長を促すものである
法則19、悪とはただ善が間違った方向に導かれただけのことである
法則20、人生にはある周期をもったパターンがある
法則21、名前には力がある
法則22、集団の力にどう関わればいいか
法則23、神は活動的で機敏に応えてくれる
法則24、神の恩寵は求めさえすれば、あなたのものとなる
『知恵の宝庫』 エドガー・ケイシー名言集
林陽 中央アート出版社 2006/02
<ホワイト・ブラザーフッド(白色同胞団)>
問;ホワイト・ブラザーフッド(白色同胞団)の大師はどの程度までエドガー・ケイシーの活動を指導していますか。直轄している大師は誰ですか。
答;恵みの御座そのものから、より高き方からの使いです。
問;直轄しているのは誰ですか。サン・ジェルマンは。
答;主の主、王の王、あなた方が父と一つになれるために生まれた方の使いです。
<守護天使>
・地上にいる人々の祈りは神の御座に昇ります。そして、随伴の天使はそれを聞き、取り次ぎをするために御座の前に立ってくださいます。
・どの魂にも神の御座、恵みの御座に仕える天使がいます。仕える天使は人間関係であなたが何かをするときに手助けする霊です。
・ヨハネは当時も今もホワイト・ブラザーフッド(白色同胞団)の指導者の一人です。
・いわゆる日本でいう「守護霊」を意味。誰にでもついていて祈りを取り次ぎ、神の座を守護するといわれます。
<ホワイト・ブラザーフッド>
・人類の進化を監督する指導霊団と地上組織を意味する。バラ十字、フリーメイソン、神智学など西洋密教の用語。単に「ブラザーフッド」とも表記され、「白色同胞」とも訳されます。イエスを準備した支部は「エッセネ」と呼ばれています。
<アルクトゥルス>
・旧約「詩編」に記載されている牛飼い座の主星(大角星)。魂はここを経由するときに他の太陽系に移るか、地球に戻るかを決定するといわれています。